コンフォートゾーンという言葉をよく聞くかと思いますが、今回はコンフォートゾーンって何なのか、どうしたら抜け出せるのか、抜け出すことのメリットを書きたいと思います。
ただ、一つだけ先に言っておきたいんですがコンフォートゾーンにいる事は悪い事のように捉えられがちですが、私はそう思いません。
不安なく満たされているのであれば、コンフォートゾーンは素晴らしい!
私は大好きですよ、満たされたコンフォートゾーン。
なのでこの記事は、
- 今の環境に不満がある
- 新しい事をやらねばと思うけれど動けない
- 新しい環境や状況に不安がいっぱい
という人にとって、何かヒントになればいいなと思います。
最大のコンフォートゾーン脱出経験
私は親元を離れてからの20年、人生で20回ほど引っ越しをしています(多すぎ)
変化には適応しやすいタイプですが、それでもさすがにカナダへの移住は一番ハードだった変化のひとつでした。
言葉が思うように通じない環境、慣れない生活習慣に失敗したり悔しい思いをしたり。
日本で積み上げてきたキャリアや人脈もなくなって、ゼロから丸腰の自分と向き合うことになり、自信も失ったり落ち込んだりすることも多くなりました。
そんな時に、スペインから来ていた当時ビジネススクールに通っていた時のクラスメイトが、「コンフォートゾーンの外にある仕組み」について話してくれました。
コンフォートゾーンの外にあるもの
それがアメリカのコーチング系のビジネスマンがブログで紹介し、多くの人の間で引用されるようになったコンフォートゾーンの仕組みです。
以下のように「コンフォートゾーン」「恐怖ゾーン」「学習ゾーン」「成長ゾーン」の4つに分かれます。

- コンフォートゾーンとは
コンフォートゾーンは、その名の通り安心感、快適を感じている状態。
多少のトラブルはあっても発生する事には、自分の経験や知識の引き出しを使って対応でき、危機を感じることがない状態です。
言葉にしなくても相手の言いたい事が分かる、目をつぶっても歩いてもトイレの位置が分かる、仕事の流れやパターンが読めるなど、大きな変化がない状態。
- 恐怖ゾーン(フィアゾーン)
このコンフォートゾーンを出る事を人々が恐れるのは、自分の知識や経験では対応できない状況になることです。それがコンフォートゾーンを抜けるとやってくる恐怖ゾーン(フィアゾーン)。
このゾーンの心理状態では、それまで持っていた自信を失い、他人の意見に左右されやすくなり、言い訳をして逃げがちな状態になります。
カナダへ来たばかり当時の私の経験でも、まさにこれ。
自信を失うのはもちろん、苦手な英語プレゼンをどうにかやらずになんとか逃げ切れないかな〜、と考えたりしました。
- 学習ゾーン(ラーニングゾーン)
恐怖ゾーンの次にあるのが、学習ゾーン(ラーニングゾーン)です。
学習ゾーンでは、新しいスキルを身に着けたり、新しい問題や課題に取り組むようになり、自分が安心できるコンフォートゾーンを広げる方法を見つけたりします。
この新しい状況を乗り切ろうと、いろんな情報を吸収したり、試してみたりしている状態です。
- 成長ゾーン(グロースゾーン)
学習ゾーンの後に来るのが、成長ゾーン(グロースゾーン)。
状況に対応するのにいっぱいいっぱいだった状態を抜け出し、やっと次のステップに向かう方向を決めだす時。
目的を見つけたり、夢を持って生活したり、新しい目標を作ったり、目標を達成したりします。
コンフォートゾーンを抜け出す方法

この図を見ると、いまコンフォートゾーンにいる人も、恐怖ゾーンにいる人も、その先には成長が必ずあるんだと勇気をもらえるんじゃないかなと思います。
そして何より、この図を見ると、コンフォートゾーンを広げて、恐怖ゾーンをいかに小さくするかが、コンフォートゾーンを上手に抜け出すポイントだと気づいてもらえるんではないでしょうか。
そこで、この恐怖ゾーンを小さくするためにこれは役立ったなという方法をシェアします。
- ゾーンの境目を曖昧にする
一番いいのは、コンフォートゾーンと恐怖ゾーンの間をなるべく曖昧にすること。
例えば新しい事に挑戦する際、筋トレをいきなり週5回にするのではなく、まずはスクワット10回から始めるなど、スモールステップで始めること。
一気に変えずに、ちょこっとずつ変えていくのがいいです。
ただ、私のように日本からカナダといういうような、大きな環境の変化はやはり大変。
そういった急激な環境の変化では、それまでやっていたルーティーンを続けるのがおすすめです。
私の場合は、それまでずっとやっていた日本語での読書やランニングをしたりしてました。
- 深刻にならない
私がコンフォートゾーンを出なければならないものが、英語でのプレゼンです。
成長につながると分かっていても、恐怖ゾーンがどうしても強調されてしまい、できれば逃げだしたい事です。
でも「失敗しても別に誰も困らないし、死にはしない」と思うことで、恐怖が薄らぎます。
また新しい事をして失敗したり、上手くいかなかったり、トラブルがあったとしても、「これは話のネタになる」とどこか客観的に捉えるとこで、恐怖より「ネタ」ということに気持ちが向いて状況を楽しめる余裕がでてきます。
コンフォートゾーンを出て直面することに対して、あまり難しく考えたり、大げさに捉えたり、深刻にならないこと。
自分で恐怖をわざわざ大きくする必要ないですしね。
- メリットを考える
コンフォートゾーンを出ることで得られるメリットについて洗い出すことも、恐怖を小さくすることに役立ちます。
「メリット>恐怖」
という図式の>が大きければ大きいほどいいので、コンフォートゾーンの外にでることで得られるメリットを書き出してみるのもおすすめです。
私のように英語でのプレゼンであれば、「多くの人に伝えられる」「仕事のチャンスが広がる」「人脈が広がる」など、メリットに対してフォーカスすることで、恐怖を薄めることもができます。
コンフォートゾーンを抜け出すメリット
私がコンフォートゾーンを抜け出すメリットとして普遍的に考えているのが、下の3つ。
- 手放すことで、新しい事が手に入る
- 環境にコントロールされる前に自分からコントロールできる
- ぼんやりした不安から開放される
モノでも感情でも環境でも、手放すことによって、それまで出会えなかった新しいモノや感情や環境が入ってくるスペースができます。
また、社会状況や他人に否応なく変えられる前に、自分から先にコンフォートゾーンを出ることで、人生をコントロールできるようになります。
そうすると、どこかにずっとあるぼんやりした不安からも開放されます。
ぜひ、いまコンフォートゾーンを抜けられなかったり、恐怖ゾーンで悩んでいる人は、この普遍的なメリットを考え、そして自分が持っている進化するチカラを信じてみてください。
ただ、最初にも書きましたが、何の不安もなく満たされているのであれば、わざわざコンフォートゾーンを出る必要もないと思います。
貪欲に新しい事にチャレンジしていくのも素晴らしいですが、与えられた環境で満たされるという事も素晴らしいことだと、わたしは思います。