プラスチックごみを減らす為に普段の生活でできる10の事

プラスチックごみを減らすためにできる10の事 サスティナブル生活
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日本の東京湾では、いまカタクチイワシの8割の内蔵からマイクロプラスチック※1が検出されています。

2050年までに、世界の海のプラスチックごみの量は、海の魚の量を超える※2予測です。

 

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それでも、世界中の国の人々の生活から、海へ流れ出るプラスチックを止めるための、明確な解決方法はまだ見つかっていません。

見つからない限り、まずは私たちの生活の中からプラスチックのゴミを減らす動きをするしかない。

が、しかしいきなりゼロは無理〜!

そこで基本的にズボラな私があらためてできることを考えてみて、これならできそうだなと思う10つの事を整理してみました。

大きな単位で買う

バルク買い

欧米には「Bulk(バルク)」で買うという文化があります。国土が大きく、近くにお店がない地域などでは食料品の買い出しでは、1度にたくさん買って長く使います。

そのため、洗剤や食料品などを量り売りや大きな単位で買えるお店や商品もいろいろ。

日本で有名なコストコ(Costco)もその一つ。

トイレットペーパーや洗剤や食料品など、ちょこちょこ買うより、大きな単位で買った方が容器や袋などの消費するプラスチック量は減ります。

コストコや業務用の卸売専門店などで一度にたくさん買って、近所の人や友達と分け合ったり、長い期間使うという習慣が多くの人の間でできれば、プラスチック消費の削減になります。

ちなみに、大量買いのいいところは、ちょこちょこ買い物をするより圧倒的に家事が楽になります。

頭の中の買い物リストが減って気分が楽になるので、これすごくオススメです。

買う時に要らなくなった時の事を考える

ショッピング

私もなんですけど、女性は特に「買う」という行為が好きですよね。だって、楽しいですもんね、ショッピング。

私たちの「買う」という行為に楽しさを感じるのは、「たくさんの選択の中から吟味する」という事にやりがいを感じるから。

その理由には、人間が森で木の実や果物を採って生きていた原始の時代、美味しい実を選んでいた頃の記憶が残っているからという説があります。

これはあの服に合うなー、とか、このキッチンツールがあると便利だなーとか考えて楽しむのは、生きる事に繋がっているから。

だったら、その吟味するという楽しい行為の中に、「要らなくなった時はどうするかな」という基準を一つ加えてみる。

将来ごみとなった時に行く先はどこなのかを考えてみる。

そういう視点を加えるだけで、プラスチック消費を取り除くチャンスができます。

買うならば中古品

中古品を買う

上記で、買う時に売ることを考えるのと同じように、買う事を考える時に、中古で買うという選択肢を入れてみます。

子どものおもちゃ、部屋を片付ける時の収納用品、家電品。

買う前によく考えてみれば新品じゃなくても、本当はいいものっていっぱいありますもんね。

新しく買って地球に漂うプラスチックを増やすより、すでに出回っているものを長く使った方がきっといいに違いありません。

包装を断る

過剰包装

日本に帰国するたびに驚くのが、日本の包装の多さ。生鮮売り場に並んでいる野菜や果物にさえ、一つ一つにプラスチックでできた容器が袋がかけられている事に驚きます。

お菓子には一つ一つに小分け包装がされていることも、日本製品らしさです。

パン屋さんでは、パンを個別に袋にいれて、また大きな袋にまとめ入れてくれます。

消費者の1人1人が意識することで減らせるはずの過剰包装。

売られているものはどうしようもないけれど、レジで過剰に入れられる袋は、袋に入れられる前にぜひ「袋いりません」って断りましょう。

マイボトル&バッグを習慣にする

ショッピングバッグ

過剰な包装を断るためにも、買い物用のバッグはぜひ日頃から持っておきたいもの。

わたしもついつい忘れて、しまったー!っていう時あります。

最近は、鍵やお財布、携帯と一緒にコンパクトに持ち運べるエコバックも種類豊富で、持ち忘れを減らせるアイテムもいっぱいあります。

また、できる限りペットボトルを買わずに、好きなお茶を冷やしてマイボトルに入れて持ち歩く。

マイボトルもおしゃれなものがいっぱいあるけれど、プラスチックではなく軽くて丈夫なステンレスに。

食料品を量り売りで買う

商店街の魚屋さん

他にも、過剰包装を防ぐ方法のひとつで、量り売りで買う方法もあります。

スーパーで買うお惣菜、野菜や魚、お肉などは、すでに分けられてプラスチック包装に入れられていることがほとんど。

もし近くに商店街があったり、スーパーで量り売りしているコーナーがあれば、そちらを選ぶようにしてみてください。

私が小さい頃、おばあちゃんとお買い物にでかけた時は、商店街のお肉屋さんや魚屋さんで、量り売りをして紙などに包んでもらったり、野菜は持ってきた買い物用の籐のかごにそのまま入れていました。

お惣菜屋さんやお豆腐屋さんでは、家から持ってきたお器に入れてもらっていました。

その当時の生活様式を考えてみると、今はどれほどプラスチック容器や包装をつかっているか、改めて気づかされます。

素材を見て選ぶ

服の素材(プラスチック)

プラスチックはわかりにくい形で生活のあらゆる隙間に存在します。

服はその代表のひとつ。アクリル、ナイロン、ポリエステルの衣料の素材は、洗うと海洋汚染になるマ大量のイクロプラスチックを生み出します。

ある研究によれば、プラスチック素材の服を着ているだけで摩擦などで、大量のマイクロファイバーを放出※3するそう。

また、洗顔料や歯磨き粉、化粧品などに使われる0.5m以下のマイクロビーズも知らぬ間に使っていて、海洋汚染の深刻な原因になっているもの。

アメリカでは、2017年にマイクロビーズが使用された製品の販売禁止する法律が成立しています。

ヨーロッパでは2016年にイギリスとフランス、アジアでは台湾が2018年に使用規制を行っていて、世界的に使用規制が進んでいるプラスチックです。

使う側も、こうしたマイクロプラスチックが使用されていない製品を選び、服の素材はコットンやリネン、ウールなどの天然素材のものを着るようにしたいですね。

消耗品を見直す

プラスチックボトル

毎日のように使うシャンプーやボディーソープ、洗剤など消耗品を買うことで消費するプラスチック容器について見直してみます。

詰め替えできるブランド(詰め替え用の袋もプラスチック製でないもの)、プラスチック容器ではなく紙パックで売っているブランドがあれば、ぜひそちらを選んでみます。

シャンプーやコンディショナーは、プラスチック容器が不要な固形タイプをぜひ試してみてください。

企業に意見する・話を聞く

温暖化反対デモ

私が今後できる限りやってみたいと思っていることに、サスティナビリティという観点で問題のある企業に対し、消費者の声として意見を伝えるということ。

企業にはたいてい、カスタマーの声を聞くための意見箱やWebサイトのお問い合わせフォームなどがあり、そういったものを活用します。

また、それを利用して企業側の事情を聞いてみる。

日本は、欧米に比べてデモも起こりにくく、社会活動家が少ない文化なので、消費者が大人しい国です。

消費者としての意見を伝えることで、企業にプレッシャーを与え、サスティナブルビジネスの意識を高めることは可能だと、海外の実績を見て思います。

また企業側の声を聞き知ることで、学びにもつながります。

生活の中でプラスチック減に取り組むには限界があり、やはり企業側が大きな要になります。

消費者の中に潜在的にある願望は、企業のマーケティングに大きく影響するのは確かです。

それを声にして、分かりやすく企業に届けることは、私たちができる事のひとつです。

サスティナブルなビジネスを支援する

サスティナブルなビジネス

上とは逆に、サスティナブルなビジネスをする企業を応援したりサポートするのも私達ができる方法のひとつです。

過剰包装をしない、プラスチックを使わない製品やサービスを買うことは、その代表的なサポートの仕方。

また、量り売りで紹介したように、昔ながらの量り売りをしている地元のお肉屋さんやお魚屋さん、八百屋さんを利用したりして、大量生産型企業ではなくローカルのビジネスをサポートすることも、プラスチック消費を減らすことに繋がります。

カナダやアメリカの西海岸では、洗剤やシャンプーなどの詰替専用の小さなお店が人気です。大量消費にNoといい、サスティナブルなビジネスを支えることは、欧米では一つのステイタスにもなっています。

 

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欧米ではヒッピー文化の延長線上で、たしかにゼロウエイストな生活をする人々はいます。

でも、プラスチックが生活の隙間まで入り込んだ一般的な日本社会の中では、私たちがいきなり生活から取り除いてゼロにするのは無理です(←断言)。

それでも、ほんのちょっとだけ自分の消費行為を棚卸しして見直してみるだけで、選択の仕方、モノやサービスを買う時の決断方法が変わってきます。

そうした人々の小さな消費行動の積み重ねや、モノやサービスへの態度によって、社会全体の流れというものは変わっていくのだと思います。

参照:
1:日本経済新聞「カタクチイワシの8割からプラごみ 東京湾で、国内初」2018年6月8日

2:2050年の海は、魚よりもごみが多くなるってホント?いま私たちにできる2つのアクション
3:Just Walking Around in Polyester Clothes Sheds Tons of Microplastic Pollution

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